世の中に溢れるモノやサービス。
普段当たり前に使っている言葉の中にも、実は商標登録されているものが紛れ込んでいたりします。
※商標登録とは、特許庁に名前やロゴなどを申請し許可を得ることで独占的にその名称やロゴを使えるようになるものです。類似品の排除や抑止などを法的に行えるようになるなどのメリットがあります。詳しくは特許庁ホームページをどうぞ。
今回は、そんな意外な商標登録されているモノやサービスを最低限知っておきたいものだけ厳選してご紹介いたします。
バンドエイド
怪我をした時などに日常的に使うことも多いばバンドエイド。
実はこれも商標登録名です。
バンドエイドはジョンソン&ジョンソンが商標登録している名前なので、 ジョンソン&ジョンソン 社製品意外のバンドエイド風の商品を呼ぶ場合は、絆創膏と言わねばなりません。
ただ、かなり一般的に絆創膏全般をバンドエイドと言っても通じちゃうほど浸透してますよね。
ウォシュレット
次にウォシュレット。
え? 商標登録されてるの?
と思いますよね。
実はウォシュレットはTOTOの登録商標です。
商標名以外で呼ぶには、温水洗浄便座、と言うのが正しい言い方。
誰がそんな言い方すんだよ笑
と、正直思いますが。
テフロン
フライパンなどでよく目にする「テフロン加工」。
実はこれはアメリカのデュポン社の登録商標です。
この為、同じ加工でも「テフロン加工」であったり「フッ素樹脂加工」であったりとまるで全くの別物のように誤解される原因にもなってますね。
過去に書いたフライパン記事でも触れていますのでよければご覧ください。
オセロ
お次はオセロ。
こちらは、現在は株式会社メガハウスの登録商標です。
メガハウス製品以外を指す場合は、リバーシと呼びましょう。
オセロとリバーシは結構根深くてドロドロした争いがあったのですが、それはここでは触れませんので気になる方は検索してみて下さい。
一般人な僕にしたらどっちでもいいですし、呼びやすいのは確実にオセロです。
尚、Amazonなどで知らべてみると、確かに「オセロ」と名前が付く商品は全て株式会社メガハウスの商品で、それ以外は全て「リバーシ」です。
当たり前ですが、商標ってのもややこしいもんだなぁ、なんて思ったり。
宅急便
宅急便と言えばどの運送会社をイメージしますか?
そう、クロネコヤマトでお馴染みのヤマト運輸。
実は宅急便という言葉、ヤマト運輸で商標登録されています。
佐川急便や日本郵便にお願いする際には宅急便という言葉は使わない方が良いのですね。
もしかしたらイラっとされちゃうかも知れませんので。
さてここで素直な疑問。
ジブリ作品不朽の名作、『魔女の宅急便』、めっちゃ侵害しちゃってるのでは?
実は魔女の宅急便原作者も、まさか宅急便という言葉が商標登録されているとは知らずに書いちゃったようで。
しかしそこは上手くやったジブリ。
正式にヤマト運輸とスポンサー契約をし、コラボレーションなどをすることでなんとかこの問題を回避したのです。
つまるところ、これから小説などで「宅急便」と言う言葉をタイトルに入れようと思っていた方は変えないと痛い目に遭うということですね。
商標、舐めてるとケガをします。
エスカレーター
最後に、ちょっと変わった商標の例をご紹介。
商標権というのは、あまりにも広く使われ過ぎて普通名称化してしまうと、そもそもの商標としての効力が無いようなものだから商標権なくします、という商標法上の仕組みがあります。
裁判所の判断であったり、商標登録した当人が権利を放棄したりしたものが「普通名称化した商標」と呼ばれるのです。
実は普段も使いまくっているエスカレーター、あれもその一つです。
元はアメリカの企業であるオーチス・エレベーター社が商標登録していたのですが、他社と商標権争いが勃発。
裁判で争うも、結局はエスカレーターが一般的に特定の製品を指すものではなく広まっていたことで、商標権を手放すこととなったのです。
この流れで紹介するのもちょっと気が引けますが、過去に僕がエレベーターとエスカレーターの違いがわからない、という記事を書いたのでよければご覧ください。
まとめ
この世に存在するサービスやモノには全て歴史があります。
そして、それらには商標権もまず間違いなく絡んできます。
今回紹介した以外にも、たくさんの意外な商標登録されているモノがありますので、ぜひ皆さんも一度、普段何気なく使っている言葉を「これってもしかして商標登録名?」と疑って調べてみると面白いかも知れません。
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