頂点捕食者――それはその生息圏内において他に自らを危険に曝す敵のいない、いわば一定の範囲内における最強の存在です。
そして生態系においては頂点捕食者はもちろんの事、下層の分解者に至るまでのどの生物もが重要な役割を担っており、それらのバランスが壊れることはどの生物にも甚大な影響を及ぼします。
当ブログでも、過去数回に渡り生態系を支える生物達についての記事を書いてきました。
頂点捕食者達の紹介記事や、
野に晒される亡骸などを食し、分解する腐肉食動物(スカベンジャー)の紹介記事などです。
今回は、少し野暮な記事にはなってしまうのですが、凄くシンプルな疑問
頂点捕食者の中で最も強い生物は何か?
を考えてみよう、という記事になります。
実際に天下一武闘会を開けるわけでもありませんから、あくまでも妄想でしかないのですが、できるかぎり本気で、そして公平に考えてみたいと思っていますのでどうぞお付き合いください。
ではまず初めに、今回の主役となる明らかに強そうな頂点捕食者の面々の紹介と、強さの目安となる数値を記載します。
強さ目安の数値はわかりやすくする為にいくつかのおおざっぱな5つのカテゴリに分類します。
・体力(大きさや移動可能距離から妄想算出)
・攻撃力(凶暴性、武器となる部位の多さ、実例に基づく攻撃能力から妄想算出)
・防御力(皮膚の堅さ、俊敏性などから妄想算出)
・知力(実例を基に、どれだけ知力が高いかを妄想算出)
・特殊スキル(独自の攻撃方法などある場合に妄想算出)
いいですね。なんだかソレっぽいです(どれ?)。
では、頂点捕食者の皆さんを個別に見ていきましょう。
※全て独断で選出してますので、「おれの大好きなゾウさんがいない!」などの意見はご容赦下さい。また、エンタメ色強めの内容なので細かな実際の生物のメカニズムとは乖離している可能性があることもご了承ください。
地球の覇者・ヒト
体力:
攻撃力:
防御力:
知力:
特殊スキル:
まずは我々ヒトです。
ヒト最大の特徴は知力でしょう。
特殊スキルも、知力を使うことであらゆる対処を「考える」事ができるという意味で最高評価にしています。
しかし今回の妄想決戦では、銃を持ったり爆弾使ったりというズルイ事は出来ないようにしたいと思うので、他のステータスは基本的に低め。
他の動物に勝てる気がしない?
いえいえ、それはまだわかりません。
ヒトの可能性を信じましょう。
どうでもいい事ですが、フリー素材で使用させていただいた画像が能力者っぽすぎて怖いです。
彼ならやってくれそうな気がします。
山岳の帝王・クマ
体力:
攻撃力:
防御力:
知力:
特殊スキル:
山岳地帯や森林に生息するクマ。
度々人間も襲われる事があり、凶暴性は折り紙つき。
しかしながら基本的には知能も高く、無駄な争いを好むわけではありません。
あくまでも食糧が不足しているとか、危害を加えられそうだと感じた時に凶暴化します。
クマの知能の高さも素晴らしく、特に記憶力に優れます。
また、特殊スキルとして「冬眠」が挙げられます。
凄いのが、冬眠をしても筋肉が衰えない点です。
※このクマの不思議なメカニズムは、ヒトの筋肉衰退にも応用できるのでは?と研究されています。
ヒトならすぐに筋肉量は落ちてしまいますが、クマはそれがないのです。
つまり、長期戦に持ち込めば持ち込むほど有利になるのがクマの最大の強みでしょう。
※クマの喧嘩動画です。超コワイです。
天空を統べる者・ワシ
体力:
攻撃力:
防御力:
知力:
特殊スキル:
空を支配する猛禽類のワシも選出。
大空を延々と飛び続けるその体力は評価したいのですが、やはりサイズがネックになりそうな気がします。
しかしそのサイズ感を武器に、大型の生物からの攻撃をひらりひらりと回避しつつ戦えばもしかしたら――。
特殊スキルとしては、鋭いカギ爪による鷲掴み戦法を挙げたいのですが、今回の決戦だと鷲掴みできる相手が少ない可能性があり少し不利かも知れません。
※ワシではなくタカですが、動物を引きずり落とす様子が確認できるオソロシイ動画です。↓
荒野を縦横無尽に駆け回るハンター・オオカミ
体力:
攻撃力:
防御力:
知力:
特殊スキル:
群れでの抜群のコンビネーションはオオカミに勝る動物はいないでしょう。
しかし!
今回の妄想決戦では群れでの攻撃は想定しないので、一気に評価も下げさせてもらいました。
高い知能とコンビネーションで獲物を確実に仕留めていくオオカミのハンティングスタイルも、一対一の決戦では使用できませんので仕方のない結果です。
希望があるとしたら、俊敏性による回避能力。
獲物を延々と追いかけ続けるしぶとさと体力はあるので、逃げ回りつつ相手が弱るのを待つのがオオカミにとっての勝ちパターンになるかも知れません。
※参考にならないですが、超巨大オオカミがヘリを落とす動画(映画です)。
海のギャング・シャチ
体力:
攻撃力:
防御力:
知力:
特殊スキル:
海のギャングとまで言われるシャチ。
そのあだ名は伊達ではありません。
以前、クジラとイルカとシャチの違いについての記事で触れたのですが、
名前がそもそもあらゆる言語において恐ろしいものになっています。
日本では、魚編に虎と書いて鯱(しゃち)。
学名はラテン語でOrcinus orca(オルキヌス・オルカ)で、これは冥界の悪魔というような意味。
さらに英語では、Killer Whale(キラーホエール)、つまりはクジラ殺しです。
一体何をしでかしたらこんなに恐ろしい名前になってしまうのか……。
シャチの凄さは、特殊スキルの多さにあります。
まずは海中から砂浜へ猛突進して獲物を狙う「オルカアタック」。
更には水中でも、噴気孔から圧縮した超音波を射出し、獲物を麻痺させて捉えてしまうスキルまであります。
コイツはヤベェぞ……。
※参考までに、アザラシを狩る残忍なシャチ動画です↓
百獣の王・ライオン
体力:
攻撃力:
防御力:
知力:
特殊スキル:
ご存知百獣の王であるライオンももちろん参戦。
しかし、ライオンの強みは特殊スキル「メスにやらせる」によるメスライオン達の狡猾なハンティング。
単体ではオスの方が勇猛で強さはあるのですが、それでもやはりオオカミ同様、チームワークによるハンティングが上手いのがライオンです。
また、瞬間火力は非常に高いのですが、継続して戦った際の体力は少し怪しい気がします。
果たしてライオンは百獣の王としての威厳を見せられるのか?
※ハイエナの群れに囲まれピンチなライオンと、それを助けに来るライオンの素敵な動画です。ライオンがもっと好きになる動画。↓
ダークホースは毒スキル持ちのキングコブラ
体力:
攻撃力:
防御力:
知力:
特殊スキル:
爬虫類から唯一のエントリーが、キングコブラです。
絞め殺す攻撃が得意なアナコンダを選出すべきか迷ったのですが、やはり大型の動物と戦う上では特殊スキルであるヘビ毒で戦うしかない、と判断してキングコブラを選びました。
キングコブラのヘビ毒は神経毒です。
主な作用は全身の麻痺で、呼吸器にまで及べば呼吸が出来なくなり死に至ります。
キングコブラは、コブラ種の中で一番毒が強いわけではありませんが、最も多くの毒を相手に送り込める事から恐れられています。
ゾウを殺すこともある程の毒ですから、もしかしたらこの頂上決戦でも……。
※コブラとマングースの戦い動画です↓。あ、負けちゃってる……。
頂点捕食者頂上決戦
では、各生物のステータスは揃ったので検証していきましょう。
まずルールが必要ですね。
・対決は1対1。
・道具の使用は無し。
・時間無制限。
・水中や空中の差をなくす為に、全ての動物は最大限の速度でどの地形も動くことが出来るものとする。
・総当たり戦とし、勝利した数が多い生物が最強とする。
※地形の利用をどうするか一番悩みましたが、明らかに水中や空中が有利になってしまい、折角の異種格闘の良さがなくなってしまいそうだったので地形での有利不利はナシとしました。
では、早速妄想決戦を始めてみましょう。
※勝利は赤、敗北は青で書いています。
ヒトVS
ヒトVSクマ:必死にヒトが逃げ回りつつ戦うも、クマの圧倒的な力に完敗。
ヒトVSワシ:逃げ回りつつクチバシと爪でワシが攻めるも、ヒトの勝利。
ヒトVSオオカミ:オオカミの強烈な噛みつきでヒトの敗北。
ヒトVSシャチ:一撃完敗。
ヒトVSライオン:強烈なライオンネコパンチと噛みつきでヒト完敗。
ヒトVSキングコブラ:なかなか掴ませないキングコブラに苦戦し、最後は噛まれて敗北。
結果:ヒト1勝。
クマVS
クマVSヒト:完勝。
クマVSワシ:クマパンチがさく裂し勝利。
クマVSオオカミ:噛みつきに怯むも強力なプーさんアタックで勝利。
クマVSシャチ:何度も殴りつけるもののいまいち効かず、突進と噛みつきを喰らい敗北。
クマVSライオン:お互い一歩も引かぬ殴り合い、噛みつき合いになるも、最後はクマパンチがボディに効いて辛勝。
クマVSキングコブラ:噛まれるも、毒が効く前に引きちぎって勝利。
結果:クマ5勝。
ワシVS
ワシVSヒト:敗北。
ワシVSクマ:敗北。
ワシVSオオカミ:クチバシでの攻撃を繰り返すも羽根を噛みちぎられ敗北。
ワシVSシャチ:長時間逃げ回りつつクチバシで攻撃するも、超音波で麻痺させられ敗北。
ワシVSライオン:首に噛みつかれ完敗。
ワシVSキングコブラ:唯一鷲掴みできる相手だったので噛みつかれる前に完勝。
結果:ワシ1勝。
オオカミVS
オオカミVSヒト:勝利。
オオカミVSクマ:敗北。
オオカミVSワシ:勝利。
オオカミVSシャチ:巨体に食いつかれ、なすすべもなく完敗。
オオカミVSライオン:粘りつつ噛みつきを繰り返すも、強力なネコパンチで敗北。
オオカミVSキングコブラ:オオカミの身体のサイズが祟り、毒ですぐに麻痺し敗北。
結果:オオカミ2勝。
シャチVS
シャチVSヒト:完勝。
シャチVSクマ:勝利。
シャチVSワシ:完勝。
シャチVSオオカミ:完勝。
シャチVSライオン:幾度もネコパンチを喰らうも、突進での一撃で勝利。
シャチVSキングコブラ:いやどこに噛みつきゃいいねん、とキングコブラが考える隙にパクリで完勝。
結果:シャチ6勝。
ライオンVS
ライオンVSヒト:完勝。
ライオンVSクマ:惜敗。
ライオンVSワシ:完勝。
ライオンVSオオカミ:勝利。
ライオンVSシャチ:敗北。
ライオンVSキングコブラ:噛みちぎって完勝。
結果:ライオン4勝。
キングコブラVS
キングコブラVSヒト:勝利。
キングコブラVSクマ:敗北。
キングコブラVSワシ:完敗。
キングコブラVSオオカミ:勝利。
キングコブラVSシャチ:完敗。
キングコブラVSライオン:完敗。
結果:キングコブラ2勝。
対戦結果
いかがでしたでしょうか?
あくまでも僕が勝手に妄想した対戦結果ですが、かなりの時間真剣に考えた結果ですので案外脳内シュミレーションとしてはしっかり妄想できたのではないかと思っています。
では、対戦結果を見てみましょう。
1勝:ヒト・ワシ
2勝:オオカミ・キングコブラ
4勝:ライオン
5勝:クマ
6勝:シャチ
まとめ
シャチ最強!
ということが今回わかりましたね。
流石冥界の悪魔、流石クジラ殺し、流石海のギャング――と言ったところでしょう。
ヒトの弱さは想定内でしたが、ライオンが案外苦戦したのと、キングコブラが毒の力で頑張った印象。
結果に不服な方も多くいるでしょうから、一度同じ条件で脳内妄想決戦してみて下さい。
おそらく、ライオンとオオカミは順位変わってくる可能性はあります。
かなり雑な検証にはなってしまいましたが、話のタネに、そして動物への興味を持つきっかけになってくれれば幸いです。
動物って凄いのです。そしてシャチさんはカッコイイのです。
コメント