常に冷蔵庫にストックしておきたい食材1位である卵(僕調べ)。
何にでも使えますし、加熱してもよし生でもよしと汎用性もとても高いのが魅力。
普段よく使うからこそ、最低限知っておきたい事を覚えておきましょう。
超バランスの良い完全栄養食
とりあえず卵食っとけ――という無敵感すらある卵。
その栄養価はとても高く、特に優れたいるのが動物性タンパク質と、必須アミノ酸類(人体では作れないアミノ酸)。
その優れた栄養バランスから、完全栄養食とも言われています。
具体的にどんな栄養が摂れるかを見てみましょう。
※表は全卵100gあたりの成分。µgはマイクログラム(100万分の1グラム)です。また、市販の卵Mサイズ1つは60gほどの大きさです。
エネルギー | 151 | kcal |
炭水化物 | 0.3 | g |
脂肪 | 10.3 | g |
タンパク質 | 12.3 | g |
ビタミンA相当量 | 150 | µg |
βカロチン | 3 | µg |
チアミン | 0.06 | mg |
リボフラビン | 0.43 | mg |
ナイアシン | 0.1 | mg |
パントテン酸 | 1.45 | mg |
ビタミンB₆ | 0.08 | mg |
葉酸 | 43 | µg |
ビタミンB₁₂ | 0.9 | µg |
ビタミンD | 1.8 | µg |
ビタミンE | 1.0 | µg |
ビタミンK | 13 | µg |
ナトリウム | 140 | mg |
カリウム | 130 | mg |
カルシウム | 51 | mg |
マグネシウム | 11 | mg |
リン | 180 | mg |
鉄分 | 1.8 | mg |
亜鉛 | 1.3 | mg |
銅 | 0.08 | mg |
セレン | 32 | µg |
水分 | 76.1 | g |
コレステロール | 420 | mg |
ビオチン | 25.4 | µg |
まぁぱっと見よくわかりませんが、色々しっかり入ってそうなことはわかります。
ただし、よく見てもらえればわかるのですが、大事な栄養素ビタミンCが入っていません。
また、食物繊維も入っていないので、ビタミンCと食物繊維は意識して卵以外の食べ物から摂取する必要があります。
完全栄養食というのはハイレベルで多くの栄養を網羅しているというほどのものですから、それだけ食べてれば万事大丈夫という事ではないのです。
それは誤解のないようしっかり覚えておきましょう。
黄身も白身も食べましょう
こちらもぜひ覚えておいて欲しいのですが、やはり卵黄だけ、卵白だけ、という食べ方は勿体ないです。
料理で卵黄だけ使う――みたいなケースもあるので仕方ない状況もありますけどね。
最低限覚えておきたいことは、
卵白はタンパク質が豊富
卵黄はビタミン・ミネラルが豊富
ということです。
卵黄にはタンパク質も入っていますが、卵白を全て食べた方が多く摂取できます。
一方の卵白は、ほとんどがタンパク質です。ただし、ミネラルの1つであるカリウムは卵白の方が多く含まれています。
バランスよく、本当の意味での完全栄養食の恩恵を得るには卵黄・卵白一緒に食べるようにしましょう。
食べ過ぎるとコレステロールがヤバイのは本当か
よく聞く「卵は食べ過ぎちゃだめ」という話。
主にコレステロールの過剰摂取になるから、という根拠が主ですが、実はまだ完全には解明されていないのが実情です。
しかし、WHO(世界保健機構)も、米保険社会福祉省も300mg未満にすべきと言っていますし、厚生労働省の基準でも卵以外からの摂取も含めて1日750mgが摂取目標量の上限となっています。
仮にMサイズの卵60gで考えると、約250mgのコレステロール量となるので、WHOなどの意見に従えば1日1個ほど。
また、厚生労働省の基準で言えば、1日2個ぐらいにしておかないと他の食事と合わせて超えてしまうかと思います(お肉、魚、乳製品、油などにもコレステロールは含まれます。ただ卵がやはり特に多く含まれています)。
これは本当に根深くて難しい問題。
というのも、1日に3個以上食べても変化血中コレステロール値には変化なし、という研究もあれば、やはり血中コレステロール値が上がった、という研究もあります。
要はまだまだエビデンス不足、ということでしょうか。
僕なりの考えとしては、高血圧症の方は1~2個ぐらいにして、特にそのような症状も無ければ3個ぐらいまでなら大丈夫なんじゃないかと思います。
研究者の皆さん頑張って! 結論が欲しいの!
生卵とゆで卵、どちらの方が栄養を摂れる?
永遠のテーマ、生卵かゆで卵か問題。
これもまた卵にまつわる難しい問題です。
まず、生卵で食べる場合は殺菌等の関係で食中毒には気をつけなくてはなりません。
しかし、加熱しないのでビタミンなどの加熱によって減少してしまう栄養分を余さず摂取することが出来るのが良いところ。
あと楽です。
一方のゆで卵は、加熱によりビタミンなどは減少してしまうものの大きな差ではないです。
また、固くしすぎない程度のゆで卵は生卵に比べてタンパク質の吸収率がグンと良くなるので、半熟卵ぐらいで食べるとタンパク質を効率よく摂取できます。
また、固くゆで過ぎた卵は消化するのに物凄く負荷がかかるので、やはり出来れば半熟ぐらいが良いでしょう。
とはいえ――
僕は固ゆでされた卵が好きなので複雑な心境です。
あのパッサパサの黄身にマヨネーズかけて食べるのが大好き。
因みに、ゆで卵にすると卵本来の殺菌成分などがなくなってしまう為に腐りやすくなります。
意外かも知れませんが、ゆで卵は長期保存できないのですぐに食べましょう。
まとめ
皆に愛される卵。
まだまだ完全に結論の出ていない食べ過ぎはいいのか論争等ありますが、何事も「食べ過ぎ」なければ大丈夫ですから、うまく食事に取り入れて完全栄養食の恩恵を最大限受けたいところです。
最後にもう一度書いておきますが、ビタミンCと食物繊維は含まれていませんのでしっかりと別の食べ物で摂取するようにしましょう。
サツマイモとでも一緒に食べれば無双?
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