ボートレース、競馬、競輪など、公営ギャンブルをやる際に一度はやってみたいのが「全通り買い」。
文字通り、3連単でも2連単でも単勝でもなんでもよいのですが、とにかく全組み合わせを買う超荒技です。
バカな買い方、と普通は思うところですが、実は案外勝機もある、と僕は思っています。
僕は、何度かこのバカな戦法をやったことがあります。
最も勝ったのは16,000円を的中させて、プラス4,000円。
最も負けたのは、1,800円ぐらいの的中でマイナス10,200円。
あんまり数を試せてないので、勝ちもショボイです。
しかし、そこには無限の可能性を感じたのです。
ということで、今回はボートレースにおける全通り買いについて、メリットとデメリットを書いてみますので、ぜひ舟券を買う時の参考にしていただけたらと思います。
なぜボートレースで全通り買いをするのか
この全通り買い、僕が思うには一番適しているのはボートレースだと思います。
競馬は何しろ頭数が多すぎて、全部買うととんでもない額になります。
しかしボートレースは、ほぼ必ず6艇にて争われますので、3連単でも全通り買って120通り。
最低額である100円で買えば、12,000円あれば夢の全通り買いが出来ることになります。
もちろん、単勝なら600円で全通り買えちゃいますが、ボートレースはご存知かと思いますが配当金は低いです。単勝だと1.1倍とかザラです。
故に、多くの方は3連単で買うのです(2連単しかなかった時代を知っている先輩方はその限りではないでしょうが)。
全通り買いの魔力! メリットは?
全通り買いの最大のメリット、それは絶対に当たるということです。
当たり前です。それが、全通り買いですので。
この安心感はすごいもので、とにかくリラックスしてレースを見ることができます。
そして、普段とは違う見方が出来ます。
それは、ひたすらに荒れる展開を願う見方です。
そりゃそうです。配当が12,000円以下になったら損しちゃうので、とにかく荒れてくれなければ困るのです。
そして、ボートレースだと12,000円を超える配当金はなかなか出ません。
ですから、同時にすごく重要になってくるのが「荒れるレースを見極める」ことです。
A1の選手なのに前のレースで転覆してたり(ボート乗り換えでの不調狙い)、その節でずっと調子の悪いA1選手がいかにも大本命ヅラして1コースにいたり、たまに男女混合レースになることがありますが、比較的人気の低い女性レーサーが調子が良かったり。
丁度直近のレースで、まさに面白い荒れ方をしたレースがありました。
SGの、平和島最終日9R(3月22日のレースです)。
3号艇がそのレース唯一の女性レーサー、平高奈菜。
女性レーサーと言ってもA1級ですし、普通に強いレーサーです。
それが、男性陣を押しのけて差して、見事一着。
どう見てもスタートだけだと4か1の逃げかと思ったのですが、最初のコーナーでちょっとぐしゃったところを実に見事にインコースから平高が差しました。本当に美しい差しでした。
さらに2着3着には5号艇、6号艇が入り、なかなかの荒れっぷり。
配当金は3連単で17,000ほど。
全通り買いしていたら、5,000円のプラスです。
しかし正直に言って、このレースを荒れる! と判断するのはなかなか難しいのではないかと思います。
逆に言えば、荒れるレースを見極めて全通り買い作戦は、ベテランのボートレースファンこそ勝ちやすいのではないか? と僕は思います。
まぁ、ベテランさんは決して全通り買いなんてしませんが。
全通り買いのデメリットは?
次にデメリットですが、一番のデメリットだろうなと思うのが、負けた時の額が大きいことです。
何しろ最低でも12,000円かかりますから、仮にド本命が来ちゃったりしたら負け額が一撃で10,000円を超えちゃいます。
そのような危険極まりない賭け方ですから、他のボートレース仲間にもあまり言わない方がよいでしょう。言いにくい、これもデメリット。
何しろ極力少ない買いで当てるからこそ面白く、また儲けも出るわけで、全通り買い作戦というのはその真逆の事をしているわけです。
唯一の救いが、メリットでも挙げた絶対に当たるということ。
しかしこれを良しとする方は少ないでしょう。
金持ちの道楽、と言われても仕方ないですし、事実僕が全通り買いを試した時も、なんだか考えるの面倒になってしまって試しに買ってみちゃった、というのが本当のトコロですので。
因みにですが、12レースあるうちの全てのレースで全通り買いをした場合、ハウスエッジの25%にほぼ近い75%ぐらいの勝ちになります。
12レース全て全通り100円ずつ買ったら、144,000円必要です。
そして、その75%ですから108,000円戻ってきますので、36,000円負ける計算です。
やはり、全レースやるのは大馬鹿なようです。
もちろん日によっては勝てたりもしますが、平均的に見るとそうなるようになっているのです。
超えられないハウスエッジの壁!
まとめ
恐らく多くの方が一笑に付すのみで試そうとはしない全通り買い。
しかし、実際に何度かやった僕が思った、「レースさえ見極められればあながち負け続けるってことも無いんじゃないか?」という閃きはウソではないでしょう。
本命党の人が絶対に買わないレースを狙い、小さな銛(もり)で魚を1点狙いするのではなく確実に捕まえられる巨大な網で待ち構える。
かかる魚は鯛かはたまた小さなワカメか。
ぜひ、一度試してみて下さい。
そして、何かしら全通り買いもいじくって調整して考え込んでいけば、人類の夢である必勝法も見えてくるような……そんな気がするのです。
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