青色をイメージしてみて下さい。
大きくうねる広大な海。
果ての無いように感じる大空。
小気味良い音を立てて流れる川。
したたり落ちるしずく。
以前緑色に関する記事を書きました。
緑色は、リラックス効果や優しいイメージ、環境に良いイメージを与えてくれます。
落ち着かせるという意味では青色も似たような効果を持ちますが、やはり緑色とは少し印象が異なります。
青色は知的さであったり、冷静さであったり。
さらには爽快感や清涼感。
ネガティブな要素としては冷淡さも感じさせます。
というわけで今回は、青色の持つ力をご紹介いたします。
DNAに刻み込まれた落ち着きの色
人間の遺伝子に刻み込まれている色は、様々な心理的影響を与えます。
それこそ過去に書いたような緑色の力は豊饒さを連想させますし、かつて僕らの先祖が生命の息吹を緑色に見出した時の感動や安心感が遺伝子にも刻み込まれているのです。
青色もまた同様。
それは海の色
多くの食料が獲れる母なる海の美しい青色は、もしかしたら緑色以上に深く刻み込まれている色なのかも知れません。
穏やかな海、漁をするに最適な海の色は美しい青色です。
しかし、時に海は荒れ狂い、僕らが恐怖を感じる色の1つである黒色になる時もあります。
黒色に荒れている海では安全に魚などを獲る事は出来ませんし、ひたすらに怖いだけのものです。
それは空の色
緑色と似たように、青々と澄んだ空は晴天の証し。
曇天時の黒く暗い世界とは異なり、人々は活発に動き回ることができます。
空の色が青く見えるのは、太陽光が空気分子に散乱し、より短い波長の光のみ人間の目に届く為に青く見えます。
つまり世界を覆う海や空の青色は太陽光と空気あってのもの。
きっと太古より人間はそれを本能的に理解していたのでしょう。
それは水の色
本来水に色はありませんが、先に述べたように光により自然に存在する水は青く見える事が多く、人間にとって最も重要な水を連想させる青というのが本能レベルで落ち着きを与えてくれるという事に、水を連想させることとの関係がないわけがありません。
水があるということは生きていく上での最重要かつ最低限の安心感を約束する事であり、それをイメージさせる青色が人間に落ち着きを与える事は至極当然の事でもあると思うのです。
海よりも、空よりも、水を連想させることこそが青色の持つ最大の落ち着き効果の源であるのです。
体感時間を遅くする青色
青色の持つ力は、なんと時間にまで作用します。
有名な実験ではありますが、赤色の部屋と青色の部屋を用意し、「ピッタリ1時間で出て来て下さい」とそれぞれの部屋の人に告げます。
すると、赤色の部屋の人は1時間よりも10分程早く外に出てきました。
一方青色の部屋の人は、1時間よりも10分程遅く外に出てきたのです。
不思議な話ですが、色には人間の時間の感覚を狂わせる効果があり、この実験では青色の部屋に入った人の方が時間が経つのがゆっくりに感じられた為に1時間をオーバーしてから出てきたのです。
逆に、赤色などの暖色系の色には、時間が経つのが早く感じる効果があります。
この作用は様々なところに応用されており、例えば飲食店では店内の色味を暖色系に統一することで、お客さんは時間が早く過ぎているように感じ、早めに帰ろうとします。
これにより回転率が高められるわけです。
逆に寒色系(青など)で店内が統一されていれば、時間の流れはゆっくりに感じるのでお客さんの滞在時間も長くなります。
もちろん「ゆったりと過ごして欲しい」というお店側の配慮で寒色系の色味にされているお店もありますので、どちらがダメ、という話ではありません。
青は人に与える印象も大きく変える
冒頭でも触れましたが、青色には印象をも変える効果があります。
赤色ジャケットだと情熱的でアグレッシブな印象になりますが――
青色にすれば知的さと冷静さが加わります。
画像の雑さは頑張ってフリー画像いじくりましたがあまりキレイにできなかったのでどうかお許し下さい。モデルさん本当にすみません。
かなり印象は変わりますよね。
あまり色の鮮やかなスーツを着るケースは少ないとは思いますが、スーツだけでなく様々な服に応用できますから、ちょっと知的さアピールしたい時には青色の服を着ていくと好感度爆上がりかもしれません。
商品にも多用される青色の爽快感・清涼感
至る所で売られている商品にも青色は効果的に使用されています。
例えば市販薬の数々。
鎮痛作用のあるものや、肩こりを治すようなものなど、爽快さを与えてくれるような薬には多く青色が使用されています。
パッと目に入った時に、痛みで苦しむ自分に爽快感を与えてくれるような印象を持つからですね。
さらに、飲料には特に青が効果的に使われています。
最もよく目にするのが、スポーツドリンクではないでしょうか?
アクエリアス、ポカリスウェット、OS-1などの有名なスポーツドリンクは全て青が使われています。
水分をイメージする青、清涼感をイメージする青、爽快感をイメージする青、と、青色とまさにベストマッチな商品だからでしょう。
スーパーやドラッグストアで商品を手に取る際、青色が使用されていたらそれが意図するところまで考えてみると面白いかも知れませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
青色は多くの作用をもたらしてくれます。
・海、空、水を連想させ、落ち着きを与えてくれる。
・体感時間を遅くする効果もある。
・人に与える印象を知的でクールなものに変えてくれる。
・売られている商品では爽快感や清涼感を得られるイメージとして使用されている。
ただし、何でもかんでも青色にすればプラスに作用するかと言えばそれは違います。
全てはバランスが大切なので、例えば青だらけの服装にすれば逆に妙な冷たさばかりが際立ってしまう可能性もありますし、色味にも気を付けないといけません。
濃い青色はほぼ黒に見えることも多いので逆に怖い印象を与えかねませんので、やはり何事もバランス。
明るい青をワンポイント加えて爽快感を出すなど、上手く活用していきたいところです。
青色に限らずですが、色の濃さもなかなかに奥深いです。
ジーンズの色味を考えてみて下さい。
淡い青にするか濃い青にするかだけでもかなり印象は変わってきます。
色って面白いですよね。
是非あなたも上手に青色を取り入れて、落ち着きある暮らしをしてみて下さい。
因みに我が家のカーテンは全て青色なのですが、通りで寝坊するわけです。
関係ない?
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