頂点捕食者とは、自然界において自らを食べようと考える者など存在しない、生態系の頂点に君臨する動物達のこと。
学校で習ったことがあるかと思いますが、自然界の食物連鎖の関係というのは
分解者・生産者・一次消費者・二次消費者・三次消費者・四次消費者・高次消費者に分かれ、それぞれ上位の存在が下位の存在を捕食することで成り立っています。
ご覧の通り、生態ピラミッドの上に行けば行くほど、基本的には個体数は少なくなります。
また、この表からわかるように、土台が狭まれば狭まる程、頂点もまた少なくなっていってしまうのです。
つまりそれは生態系の食物連鎖というものが、絶妙なバランスで保たれている(またはすぐに壊れてしまう)事を意味しているのです。
それ故に、無敵に見えて絶滅しやすい存在でもある、そんな悲哀に満ちた頂点捕食者を最低限覚えておきたい程度にご紹介します。
地球温暖化などの影響もあり、どんどんと危機にさらされている動物が増えているとも言います。
単に頂点カッケェ! と思うだけでなく、このような動物達が見れなくなるかも知れないのだ、ということも考えながら見て頂ければ幸いです。
※妻も勘違いしていたので追記しますがが、頂点捕食者というのは「生物界最強の一種類」ではありません。
え、クマが最強なんじゃないの? と妻は言っており、それ以外には頂点捕食者はいないと考えていたようですが、頂点捕食者というのは簡単に言えば「その動物の活動する生態系圏内で自分を捕食しにくる敵がいない」状況にある動物のことです。
最強は誰なんだ! と思わずに仲良く共存していきましょう。
※どうしても最強を知りたい方の為に妄想最強決定戦記事を書きましたので興味があればご覧ください。
ヒト
僕らヒトもまた、頂点捕食者です。
そしてヒトの恐ろしいところは、頂点捕食者でありながらめちゃくちゃに数が多いことでしょう。
冒頭で書いたように、基本的には生態ピラミッドの頂点に行けば行くほどその数は少なくなるはず。
なのにヒトはここまで増えています。
まさに生態系クラッシャー。
害獣駆除! 生態系を守れ!
と、ヒトが動物を管理している時、動物達は「いやコイツら無茶苦茶ですやん」と思っているかも知れません。
ここまでヒトが無秩序に増えまくっている最大の理由というのが、他の動物にはない「心と知恵」という一見何の役に立ちそうもないのに、最強の武器となってしまったものを神が授けたからでしょう。
僕らはなんとも罪深い存在です。
クマ
ヒグマ・ハイイログマ・ホッキョクグマ・ツキノワグマらクマ類の多くは頂点捕食者です。
カワイイ一面もある一方、その恐ろしさもまた皆の知るところで人間をも食べてしまうケースもちらほら。
しかしながら、基本的には温厚で保守的であることでも知られており、人間を襲ったり他の動物を襲うというのは身の危険を回避するために仕方なく戦うケースや、どうしようもないぐらいエサが足りなくて人間を襲うようなケース。
つまりは、地域によっては生態系のバランスはぶっ壊れているということです。
因みにホッキョクグマは地球温暖化の影響で狩場となる流氷が減少しているだけでなく、狩りをする際により長い距離を泳がねばならなくなっている為に海の生態系の頂点にいるサメやシャチなどに襲われるケースが確認されています。
その為に個体数の減少に拍車がかかり、絶滅危惧種とされています。
※クマが人を襲う恐怖心を疑似体験できる映画があります。レオナルド・ディカプリオがアカデミー主演男優賞を受賞した、『レヴェナント』という映画です。その予告編でも超こわくて強そうなクマに襲われるシーンがありますので、見てみて下さい。驚くことにCGなのですが、めちゃくそ怖いし勝てる気がしません。そりゃ頂点ですよ。
オオカミ
孤高のハンターなイメージもあるオオカミ。
狩りの基本は「弱っている獲物、幼い獲物」を狙うことです。
まさに弱肉強食。
オオカミはゆるやかな速度であれば7時間以上獲物を追い回すこともできるのだとか。
ストーキングスキル高すぎて戦慄。
衝撃的なまでのしつこいオオカミのストーキング動画がコチラ↓
因みにオオカミはほとんどの種で、基本的には集団で戦略的な狩りをします。
しかし、時折縄張りを追い出されたオオカミや、リーダー決めの決闘に敗れたオオカミなどが一匹だけとなり単独行動を余儀なくされるケースがあります。
それでも逞しく生きていく姿から、孤高の一匹狼の言葉は生まれました。
つまり、オオカミが基本的に単独行動なのではなく、一匹狼というのは珍しいケースなわけです。
群れて、戦略的狩りをさせてこそ強いのがオオカミなのです。
ヒョウ・チーター・ピューマ・ライオン
一見して大きなネコな百獣の王ライオンらネコ科の頂点捕食者達。
よくヒョウやライオンの狩りの映像はテレビでも見かけますが、突然あんなのが走り出してきたら全然助かる気しないですよね。
ところで、最近はなんだかライオン無敵感が若干薄れていきているような気がするのは僕だけでしょうか?
立派なタテガミを持つオスが実は狩りはしない。メスが狩りをする。
という生態情報が一般的になってきてしまい、世間の働く男性・女性から反感を買ってしまったのかも知れません。
しかしこのオスライオンだらしない説は大きな誤解。
オスライオンの方がパワーもあり、大集団で組織的に狩りをするメスに反し、オスライオンはバッファローなどの大型な獲物を2,3頭で仕留めるのです。
百獣の王の名は伊達じゃない。
ただし、大自然の中ではどんなに強い頂点捕食者も、孤立すれば狙われる危険があります。
時にはオスライオンがハイエナに囲まれるような事も……。
↑この動画、動物界の怖さと、謎のほっこり感を同時に味わえる非常に良い動画となっていますので是非ご覧ください。
頑張れオスライオン!
アナコンダ
アメリカニシキヘビ・キングコブラ・オオアナコンダらヘビも頂点捕食者に当てはまります。
特にこのオオアナコンダは10m近い全長の個体もいるほどに大きく、何でも食べます。
なぜか映画の題材としても人気のアナコンダ。
僕もアナコンダ系映画はいくつか見てますが、最高に怖いです。
丸飲み感。巻き付いて絞め殺す感。ひたすら怖いです。
※新たに書いた記事に実在の巨大動物動画というものがあります。そこに、全身がハッキリと映っているわけではありませんが超巨大アナコンダの泳ぐ姿動画があるのでよければご覧ください。
ワシ
天空の覇者、ワシさんももちろん頂点捕食者です。
オオワシ・オジロワシなどのワシ類だけに限らず、フクロウやタカも猛禽類として頂点に君臨します。
これら猛禽類も、環境破壊などにより捕食する動物が減って来ている影響で絶滅危惧種とされている種類も多いです。
また、戦国時代などに出てくる「鷹狩」は猛禽類を使って小動物を狩るスポーツですが、鷹狩だからタカだけ使用したというわけではありません。ハヤブサやイヌワシなども使われたようです。
なんにしろ、とにかくカッコイイです。
故に会社のマークやデザイン上でもスタイリッシュさ、強さの象徴として使われることも多いです。
※タカとワシの違いがよくわからなかったので調べたら、まさかの区別が明確ではないことが判明。トンビも巻き込んで記事にしたので興味があれば是非ご覧ください。
ワニ
捕食者! というイメージにピッタリ合うのがワニ。
ぱっと見恐竜ですもんね。
ワニは、主に池や湖、そして沼地などに生息し、そのような生態系圏内での覇者。
見た目が恐竜なのも納得で、なんと恐竜よりも少しだけ古い時代から存在し続けている地球の大先輩なのです。
ナイルワニ・イリエワニなど頂点たるに相応しい怖いヤツラ。
しかしながら、実は頂点捕食者と呼べるのは今挙げたナイルワニ・イリエワニなどに限られ、他のワニは大型の動物に襲われる事もあるのだとか。
ワニ食う動物ってどんなやつよ?(ジャガーなどに襲われるみたいです)
因みに中国・日本のドラゴンのイメージはワニガメから来てるのでは?という説もあります。
サメ
実は今回のこの記事を書こうと思ったきっかけが、Amazon Primeで無料で観れたので『アース』を観たんです。
コスパ最強のAmazonプライム会員メリット記事も良ければご覧ください。
『アース』の中でホッキョクグマとかも出て来るのですが、一番見てて恐ろしかったのがホホジロザメの捕食シーン。
アザラシが泳いでるところを、下からグァバァッ!と出て来て丸飲みするシーンがスローモーションで映し出されるのですが、おしっこちびりそうなぐらい怖いです。
あんなの見せられたら海行けません。
※YouTubeにまさにその動画ありましたので貼っておきます。サメがアザラシ捕食する恐怖映像です。
シャチ
海のギャングとも称されることもあるシャチ。
見た目はイルカを黒くペイントして、かわいくするために目の周りだけ白くした――みたいなキュートな容姿なのですが、見た目以上に活発で、獰猛で、なんでも食べます。
魚やイカなどももちろん食べますし、ギャングらしくペンギンやアザラシや少例ですがクマやサメまで食べる事もあるようです。
テレビで昔に観た、シャチがアザラシに食らいつくシーンは今でもトラウマ級。
また、こう見えて泳ぐのも早く時速70キロぐらいで泳げるのだとか。
ますますわからんですシャチさん。頂点捕食者の中でも最強なのでは?という説があり、決定戦記事でも大本命としてエントリーしております。
※クジラとイルカとシャチについて記事を書きました。シャチについてもより詳しく書きましたので、よければご覧ください。シャチはマジコワイヤツ。
まとめ
頂点捕食者の面々、いかがでしたでしょうか。
ヒトももうちょっと謙虚にいきたいところですが、とはいえ生きていく為に動物も食べなきゃいけないし、難しいところです。
今では人工のお肉なんかも開発されてきてますから、もしかしたら100年後とかには、思っている以上にうまく共存している世界があるかも知れません。
一人一人にも無関係なわけではなく、1つゴミを減らす意識を持つだけでも、それが世界中皆でやれれば大きな力となります。
カッコカワイイ動物達、そして自分達の為にも、出来る事から初めていきたいですね。
動物愛に目覚めそうな方はまず世界の動物達がどれほどいるのか? というところから始めてみてはいかがでしょうか。
無数に知らない動物がこの世界には生きているのです。
頂点捕食者による頂点決定戦という妄想記事もあるので、興味があればご覧ください。
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